ベッドはあるのに利用が困難な施設が急増中
介護中の家族でケアマネージャー(ケアマネと省されることが多い)がいる事業所と契約していれば、おおむね1カ月に1回ケアマネが家族の家を訪問することが多い。
私も認知症の祖母を介護し6年が経過するが、毎月参加している。
家族の悩み相談やヒアリングや次月のケアプラン(デイサービス・ショートステイ・訪問看護等の日時調整と介護保険内の点数におさまるか)や今の介護業界の動きまでさまざまな話を1時間程度する機会がある。
そこでケアマネ歴17年の方から聞いた話だが、「今ねショートステイ・デイサービス・老人ホーム・お泊まりデイなど介護施設は増えてきているんですが、どこもよくいっぱいと言われるんですよ」と言う。
私が「どうしてですか?」と聞くとケアマネは「施設の数は多いんですが、介護職員の方が減ってきていることが原因だと思われます。病院勤務の時も患者さんがよくベッド空いてるから入らせろと言われ、以前はわりと柔軟な対応ができたんですが、今は規制が厳しくなっちゃて。介護現場でも同じようなケースだと思われるんです」と答えた。
充足率の大幅な低下
介護職員が必要な人数に対し実際何人が働けるかを現した数値を充足率と言うが、昨年6月厚生労働省が発表した介護サービス施設・事業所の推移によると2017年度に介護施設を必要とする人が207万人に対し、職員数は195万人で不足する介護職員数は12万人。
2025年度には介護施設を必要とする人が252万人、介護職員数は215万人と37万人も不足すると予測されている。
ケアマネ曰く「外国人の方を最近介護施設でよくみかけますが、大概の方が一生懸命働いておられますよ。介護する合間に小さい辞書なんか持ち歩き日本語を覚えながらとても勉強熱心な人が多いんでどんどん介護現場に参加してほしいです」と言っていた。
外国人の介護施設受け入れについて難色を示す施設もまだまだ多いと聞くし、単なる数合わせが問題だなんて指摘する評論家もいる。
しかし、私は介護現場の外国人の参加は大賛成。
施設も家族も介護に悲鳴をあげている現状からすれば何ふりかまっていられないのではないだろうか。