ライター奥村シンゴの介護、メディア、社会を語る

祖母介護7年目、元放送局通信メディアコールセンター出身の奥村が介護、メディア、社会問題中心に独自取材、考察。

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球団史上初前年最下位からAクラスCS進出、矢野采配を阪神ファン27年目が考察

投稿日:2019年10月1日 更新日:

奇跡だ、奇跡が起きた。

阪神が30日、中日に3-0で勝利し連勝を6に伸ばし最終試合で広島を抜き3位に浮上し、2年ぶりのCS(クライマックスシリーズ)進出を決めた。

タイガースの監督就任初年度でチームを最下位からAクラス進出させたのは矢野監督が史上初で大偉業を達成した。

そこで、1992年の亀山・新庄フィーバー以来27年目の阪神ファンである筆者が6連勝で逆転CSを決めた矢野采配を考察する。

「残り6試合で広島と3ゲーム差、崖っぷちからのCS進出」

9月19日、阪神は甲子園で最下位のヤクルトに0-8と完封負けで5位に転落し、3位の広島と残り6試合で3ゲーム差、CS進出条件は6連全勝、1つの引き分けも許されない。

しかも、3位の広島が9月23日、27日のマツダスタジアムの中日戦に連勝もしくは1勝1分すると6連勝したとしても広島がCS進出。

まさに阪神にとって崖っぷちも崖っぷちの戦いで、「今年はもうCS進出無理だろ」、「若手に切り替えて来季を睨んだオーダーを」など筆者の周囲の阪神ファンですら弱音を吐く声が聞かれた。

ところが、27日、広島のエースであるジョンソンが同点で迎えた7回表、中日木下拓に逆転タイムリー、代打堂上がレフトへ2ランホームランを打たれ敗れた。

広島の敗戦によりそれまで3連勝していた阪神は28日の横浜戦、29日中日戦、30日の中日戦残り3試合を全勝し、見事にCSの切符をつかんだ。

https://www.sanspo.com/baseball/news/20190930/tig19093022350031-n1.htmlによれば、

矢野は「残り30試合になったあたりから、チームとしては苦しい状況。ズルズルいってもおかしくなかった。そこで踏ん張れたのはすごく価値があると思う。今日、勝つか負けるかでは、大きな差があるところで、勝ち切れた意味、価値はすごくあると思う」とCS進出までを振り返った。

「過去40年間で監督就任初年度でAクラスに導いた監督は3人」

http://npb.jp/bis/teams/yearly_t.html(NPBの阪神通算監督成績)によれば、監督就任初年度でAクラスに導いた監督は過去40年でみれば、1982年の安藤統男(3位)、1981年中西太(3位)、今年の矢野と3人のみ。

安藤は前年度の中西が3位の成績を残したので、同じ順位をキープ。

中西が監督を務めた1981年といえば、前年度監督のブレイザーが4位だったので、順位を1つ押し上げた格好となった。

安藤は3位、中西は4位だったが矢野の前年度の監督の監督金本知憲が残した成績は2001年の野村克也以来17年ぶりの最下位、ペナントレース前の解説者の予想も大半がBクラス予想。

それにも関わらず、阪神の監督で誰も達成したことがない最下位からAクラスにチームを押し上げた。

阪神の監督就任初年度でAクラスに入ったのは1982年の安藤以来37年ぶり。

どれだけ阪神の監督が難しいかわかる数字だが、跳ねのけAクラスに浮上させた矢野の功績は大きい。

「糸井、マルテの穴を埋めた矢野の2軍監督時代からの活きた選手の見極め」

大逆転でCS進出を決めるまで矢野は苦難の連続だった。

糸井が8月9日、京セラドームでの広島戦で2塁へ盗塁を試みスライディングした際、左足首に痛みを訴え途中交代、「左足首の関節炎」と診断され登録抹消され、314、5本塁打、42打点の成績を残していた。

さらに、9月24日甲子園の巨人戦でマルテが左足の張りを訴え、途中交代し28日のDeNA戦から欠場中。

大山が103試合4番を打ち続けたが、4番としてなかなか思うような結果が出ずマルテが4番を打ち、好調をキープしていた。

ただでさえ、今年の阪神は9月30日現在、538得点(リーグ最下位)、本塁打94は(中日に次いで5位)と深刻な得点力や長打力不足に苦しむ中、糸井とマルテの欠場で緊急事態・・・。

そんな中、矢野監督のオーダー起用が6連勝中次々と的中した。

9月21日甲子園での広島戦では2番を植田から北條にスタメンをスイッチ。

2-2同点の8回裏、広島の菊池からレフトスタンドへ決勝の2ランホームランを放ち、負ければCS進出消滅のピンチを救った。

また、9月28日のDeNA戦では前試合の巨人戦で内容が悪い三振をし1打席で交代させた中谷をスタメン起用。

中谷がDeNAのエース今永からレフト前先制2点タイムリーを放ち、巨人戦の屈辱をばバットで跳ね返した。

9月29日の中日戦では、5回代打に起用した陽川がレフトスタンドへホームランを放ち攻略に手こずっていた中日のエース柳の攻略の突破口を開いた。

このように3番、4番を欠いた中で鳴尾浜の2軍監督時代からずっと成長を見守り続けけてきた北條や中谷が大事な勝負所で結果を残した。

昨年までの2軍監督の経験が活かされたといっても過言ではないだろう。

「ショートイニング継投作戦で攻撃陣にいいリズムが生まれた」

6連勝中、短いイニングでピッチャーを次々と交代し勝利への執念をみせた矢野采配が攻撃陣を奮い立たせ、いいリズムが生まれたのではないだろうか。

例えば、9月22日の横浜戦。

先発望月を無失点ながら4回表に能見、5回表にガルシアを投入し無失点に抑え、直後の5回裏、代打に起用した今シーズン限りで阪神を退団する鳥谷がレフトへタイムリー、近本がレフトへ犠牲フライで2点先制し、岩崎、島本、ドリス、藤川が守り抜き勝利。

9月24日の巨人戦では、青柳を4回で交代し、5回からガルシアが登板し無失点に抑えた。

すると、6回裏、巨人先発高橋から糸原がライトへタイムリーで2-0、巨人原から梅野が左中間へ2ランホームランを放ち、4-0とリードを広げ、岩崎、ジョンソン、藤川の無失点リレーで巨人に勝利。

9月30日の中日戦はメッセンジャーの引退試合ということもあったが、2回表高橋遥、3回表から5回表までガルシア、6回表岩崎、7回表ドリス、8回表ジョンソン、9回表

藤川と1試合7人の豪華投手リレーを展開。

投手陣が踏ん張る中、5裏に中日のエース柳から代打陽川がレフトへホームランを放ち先制し、6回裏には高山や梅野のタイムリーが生まれ勝利を引き寄せた。

矢野采配に加え、2リーグ以降の球団新記録42イニング連続無失点を成し遂げた鉄壁の投手陣の頑張りが攻撃陣にリズムを生み出したと言えるだろう。

ツイッターでは、矢野采配に《短期決戦の采配が神ががってる》、《超積極的にせ攻めまくる矢野さん最高》、《シーズン終盤になって鬼になった、執念の采配だ》、《今の阪神の戦力で勝てる唯一の采配をやった凄い》などと絶賛の嵐。

5日から横浜スタジアムでDeNAとCSファーストステージを戦い、3戦で2勝がセカンドステージ進出への絶対条件。

一番の勝負所で6連全勝し、DeNAには15勝8敗1分と相性が良く、冴えまくる矢野采配、セカンドステージ進出を期待してしまう。

矢野は昨日試合後、ファンの前で「ラグビーW杯で日本のチームが、日本中に大きな感動を与えてくれています。僕たち阪神タイガースもファンの皆様に感動と、そして子供たちに夢を与えられるような、そういうチームになっていきます」と力強く語った。

筆者も横浜スタジアムへ駆けつけ、しっかり現場で取材、観戦しまた後日記事を記す予定である。

1985年以来34年ぶりの日本一に向け視界良好だ。

2019年6月 甲子園の日ハム戦原口サヨナラヒットを生観戦

-その他(取材等)

執筆者:


  1. kyo より:

    もともと、防御率はセ・リーグトップですからね。打線が奮起できればいい戦いができるのは、前任の金本知憲時代から変わらずで、仰るように2軍指導の経験が功を奏したんでしょうね。

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