ライター奥村シンゴの介護、メディア、社会を語る

祖母介護7年目、元放送局通信メディアコールセンター出身の奥村が介護、メディア、社会問題中心に独自取材、考察。

介護

30代男性の私が介護で引きこもり6年間から脱出できそうな一筋の光

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昨年12月に内閣府が実施した調査よると、40歳~64歳の中高年で引きこもりになっている人が推計61万3千人。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20190329-OYT1T50140/

引用元 読売新聞オンライン 「中高年引きこもり推計61万3千人」

有効回答が1.45%と低く引きこもっている人たちはさらに多いのではないでしょうか。

私は30代前半から6年間週4日1人で 認知症祖母の在宅介護を 経験。

30代男性の男性が介護で6年間ほぼ引きこもりながら過ごしていました。

ただ、昨年11月末祖母の在宅介護を終え、ほぼ引きこもり生活から一筋の光がみえてきました。

そこで30代や40代と働き盛りに引きこもりの現実とマイナスばかりではないと思う理由を体験談と共に説明していきます。

引きこもりで悩んでおられたり、介護中の方々など読者の方々へ少しでも参考になれば幸いです。

「介護で引きこもりが長期化していく理由

在宅介護をする前、私は東証一部のテレビ局・固定電話・携帯電話などの放送・通信商材を請け負うコールセンターで営業や顧客対応の仕事をしていました。

業務内容はアウトバウンド(発信)とインバウンド(受信)業務両方、部下の指導、顧客先へのクレーム対応などを担当。

将来はコールセンター全体の運営責任者、マネージャーなど管理者を志したいと思っていました。

ところが、6年前のある日突然母親が脳梗塞で倒れ、祖母が認知症初期の状態。私には兄弟が3人いますが、弟と妹は結婚し家庭をもっているので協力が難しい状況でした。

母親はしばらくして回復しましたが、その後も大腸ガンになるなどし、無理はできず祖母との相性もいまいちでした。

周囲の友達からは「あんたの人生があるし、施設入所しかないでしょ」と言われました。

何年在宅介護するか、仕事のブランク期間はどれぐらいになるか、老後の年金受給額が減るかも、結婚できないかも、子供を親や祖母にみせられないかも、様々な不安や葛藤を抱きながら。

それでも「祖母を介護したい」と思いました。

認知症以外は元気で母親のように育ててくれた祖母を老人ホームに入れるなんて考えられないのと、経済的な事情がありました。

祖母が自宅で転倒打撲し要介護が2から4に上がる介護3年目までは、週2回朝9時~夕方位までデイサービス。

週2回30分程度ヘルパーが買い物、掃除、介護施設に行く準備、月2泊3日ショートステイを利用。

すなわち、私は上記の時間を除く月2泊3日のショートステイ以外は夜間1人、週2回のデイサービスと週2回30分のヘルパー以外の週5回は日中も1人で在宅介護をしていました。

デイサービスの日は送りだしてから2~3時間昼寝し、祖母が帰宅する16時前までに夕食やオムツなど日用品の買い物をすませたり、掃除をしたり。

祖母が帰宅すると、話を聞いたりオムツを替えたりテレビをみながら一緒に夕食を食べました。

夜間は「腹へった、飯食わせ」と笑いながら2時間に1回ぐらい起きてくるので、間食させたり。

終日在宅の日は日中天気がいい日は散歩したり、喫茶店でお茶を飲んだり、買い物をしたり極力外に連れ出していました。

祖母とは時々ケンカをしました。

例えば、認知症が徐々に進行し、お金の管理が難しくなり1日で年金を全部使ってしまうことがたびたびありました。

私が「ばあちゃん俺がお金預かって渡すから。1日で全部使ってしまったらあかんやろ?」と言いました。

すると、祖母は「私のお金なの、ほっといて。あんたは私のお金とろうとするの?泥棒って警察に言うで」と激怒。

私は「もう勝手にせえや」とカッとなりました。

祖母は「あんたばかりごめんな、でもなあんたしか頼みがいないのよ」と言い泣きながら手を握ってきました。

そして、私には6年交際中で遠距離の彼女がいます。

その彼女が「この経験は必ずプラスになるよ。もう少しがんばろ、ギブアップという時は私が声をかけるから」と優しく声をかけ私を支え続けてくれました。

その度に「よし、もう少しがんばろ」と。

そして、介護3年目のある日、祖母が自宅で転倒・打撲し入院2週間で寝たきりになり、要介護度が2から4に上がりました。

介護3年目から6年目までは、介護保険内で利用可能な介護サービスの上限が増え目一杯利用し、母親が週1~週2回で少しずつ介護に参加するようになりました。具体的なスケジュールは下記の通りです。

  • 月曜:デイサービス後夕方から翌朝在宅 
  • 火曜:午前中1時間訪問看護他在宅
  • 水曜: デイサービス後夕方から翌朝在宅 
  • 木曜、金曜:ショートステイかお泊まりデイ利用 
  • 土曜:ショートステイかお泊まりデイ夕方頃帰宅後在宅 
  • 日曜:終日在宅
  • 母親介護参加日:火曜泊まり、水曜のデイサービスに行く直前、日曜の日中

母親が参加するようになったとはいえ、要介護度が上がり私の負担は増すばかり。

祖母は足腰が弱り転倒しないよう見守ったり、徘徊の付き添いをしたり、トイレの仕方を忘れたり、夜中はベッドで尿をもらしました。

ある時は部屋を散らかして片づけたり、食べたことを忘れ毎日起きてきたり。

協力者がいれば別ですが、私のように一人で在宅介護をがんばっておられる方々も少なくなく、到底正社員でフルタイムは働けません。

加えて、要介護度が進むとさらに目が離せなくなりますので家にいることが多く、在宅介護の期間が長ければ長いほど引きこもりが長期化していきます。

参照1
https://www.daily.co.jp/society/life/2018/12/07/0011882583.shtml

「自己負担額内で介護サービスを利用する必要がある」

そして、介護サービスは毎月1割(所得によっては2割)でうけられる金額に限りがあります。

要介護度は要支援1から要介護5まで7段階あり、支給上限額は下記の通り(自己負担額は1~3割)。

  1. 要支援1         50030円
  2. 要支援2    104730円
  3. 要介護1    166920円
  4. 要介護2   196160円
  5. 要介護3   269310円
  6. 要介護4  308060円
  7. 要介護5  360650円

ご覧のように介護度によって介護サービスを利用できる金額にかなり開きがあることがお分かりいただけると思います。

このように上限が決まっており、1円でもはみ出すと10割負担になりますので、毎月ケアマネージャーに相談しながら施設の利用を決めていました。

祖母は介護3年目までは要介護2でしたので月19万6160円分、介護3年目以降、要介護4になってからは月30万8060円分の介護サービスをほぼ目一杯利用。

それでも、要介護2の時で月2泊以外要介護4の時で週4日在宅介護が必要でした。

 

「在宅ワークからフリーライターとの出会い」

若年・中年層が在宅介護するのはマイナスイメージが先行しがちですが、プラス面もあると思います。

私の場合、在宅ワークを中心に働きSNSやブログを更新し、まずまず反響を得ていました。

6年間交際中の彼女が「ライターやってみたら?あんたぐらいいの年齢で親以外の介護をしてる人なかなかいないでしょ」とアドバイス。

また、私も「ヤングケアラーや若中年介護者の方々へ何か役に立てることがあれば」と思いました。

そこで、在宅介護中で何か仕事はできないかと在宅ワークを中心にスタート。

 コールセンターと在宅介護の経験が活かせるような仕事を探し、記事作成やテレビ、ネット番組リサーチから電話応対など介護の合間に仕事をしていました。

そして、まだまだではありますが、おかげさまで徐々にフリーライターで仕事が増えてきました。

現在、デイリースポーツさんへ定期的に記事を書かせてもらっています。

参照2 https://www.daily.co.jp/society/life/2019/03/13/0012140444.shtml

昔から介護雑誌で有名な某社への連載(初回発売時に公表)も決まりました。
文章の上達がまだまだ必要でクライアントさんから修正がくることもしばしば。

ですので、文章スキルを磨きつつ在宅介護の本を出版したり、ヤングケアラー相談窓口を開設したり、講演などをしてみたいです。

私以外にも在宅介護の体験を活かし、特養で働いている人、介護の機械を扱う会社の営業マン。
あるいは、本を出版し講演やメディア出演している人など活躍している人たちなどいます。

 フリーライターという職業柄引きこもって原稿を書いていることも少なくなく、

完全に引きこもりから脱出したとはいえません。

ですが、クライアントさんと打ち合わせ、会議、取材と少しずつ外へ出る機会が増えてきました。

一歩ずつ一般社会との距離感が戻ってきていることを実感しています。

今、介護などで長期的にやむおえず引きこもりから脱出できない人、今、自分ができること、やりたいことを一日でも早くみつけ活動をスタートしましょう。

今日からプロ野球が開幕しますが、人生逆転満塁サヨナラホームランを共に打ちましょう!!!

 

 

 

 

 

 

 

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