ライター奥村シンゴの介護、メディア、社会を語る

祖母介護7年目、元放送局通信メディアコールセンター出身の奥村が介護、メディア、社会問題中心に独自取材、考察。

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87歳ばあちゃんと3ヶ月ぶりのお出かけをカメ止め風に書いてみた

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昨日の87歳ばあちゃんと私が3ヶ月ぶりにお出かけしたエピソードを昨年、大ヒットし『カメラを止めるな』風に書いてみました。

最後までお読みいただけると幸いです。

「ばあちゃん、今日はちょっとした旅に出かけるで」といきなり突撃しました。

「あらま、外へ行くんかいな?どこへ行くんかいな」と聞いてきました。

私は「ちょっとなお出かけするで、ばあちゃん久しぶりに一緒に行けて嬉しい?」と聞くと、「嬉しいよ」と意味がわかっているかどうかは明確ではないけど、祖母が答えました。

そんなわけで、とりあえず目的地へ向かいました。

「祖母が次々と引き起こすハプニング」

祖母がいる場所から車で目的地へ向かうこと1時間。

道中、3ヶ月ぶりに祖母の自宅付近を通過。

私は「ばあちゃん、ほら去年の11月まで一緒に住んでたところやで」と教えました。

すると、祖母は「ああ、そう?白いものなんだねえ」とほんの3ヶ月前まで住み、毎日のように帰りたいと言っていたのに覚えていませんでした。

目的地へ到着し、祖母と一緒に住んでいた時に時々行った喫茶店へ。

喫茶店からの景色をみるやいなや祖母は「懐かしい景色だねえ」ではなく、「美しい景色だねえ」とまるではじめてみた時のリアクション。

さらに、祖母は「あんたの事はね、色々話しているよ。そろそろ赤ちゃんがほしいね」と言ってきました。

おそらく、私が結婚していないことは覚えていないものの、子供がいないことはうっすら覚えていてくれているようです。

私は「ばあちゃんに子供の顔みせれたなあ」と答えると、祖母は「がんばるんだよ」と一言ほほ笑みながら言ってくれました。

祖母と自宅で住んでいた頃の懐かしい時間が一瞬流れ、胸にこみあげるものがありました。

その後、祖母は久しぶりにある60代ぐらいの白髪でダンディーな男性と出会いました。

男性が「3ヶ月間、どないしとったん?元気にしとっとかあ?」と祖母に心配そうに声をかけると、祖母は「元気ですが頭がパッパッパッとしていますが」と笑いながら答えました。

ちなみにパッパッパッとは「頭が悪くなってしまった」という意味のようです。

「久しぶりにあったけどしっかりしとるなあ」と男性に言われると、祖母は「私は誰にも負けませんよ」と答えました。

男性は思わず「冗談やがな、これ以上やり取りすると俺が負けてしまうな」と祖母が元気そうなのを喜んで笑っていました。

男性の次に現れたのが60代ぐらいのねずみ色のダウンコートを着たロングヘアのボサボサな女性。

祖母は女性をみて「荒木さん、あんた格好綺麗にしてきなさい」と突然怒り出しました。

後に確認すると、祖母とは何の面識もない全く見知らぬ女性だということがわかりました。

祖母はそれ以外にも目的地にいる女性をターゲットに次々と声をかけ時に大声を発し、周囲を驚かせました。

祖母のこのような言動は今回が初めてではなく、2年ほど前から徐々に現れはじめていましたが、さらに回数が増えているように思いました。

その度に「ばあちゃん、はいそんな言わんでええからなあ」や「今日は天気いいなあ」などと違う話題をふると大概治ります。

そして、祖母は目的地の別の場所で服を脱いで着る必要がありましたがやり方がわかりません、袖の通し方すらも。

ほんの数ヶ月までわかっていたことだったんですが。

祖母は「もう私はおバカさんだねえ、アホアホアホ、迷惑かけるねえ」と。

なんかかわいかった。

こうして、ばあちゃんと久々にお出かけをした一日が過ぎていったのです。

「ネタばらしします」

ここでネタばらしです。

私の記事を普段からお読みいただいたり、SNSでやり取りをしている方なら気がついた人もいましたが念のため。

『カメラを止めるな』風に書いたのは、介護の話は重いな、あまり関わりたくないな、他人事と思っている方々へ少しでも読んでもらいたかったからです。

祖母は重度の認知症患者で要介護は4、昨年11月末施設へ入所し、現在精神病院で入院中です。

久しぶりに出かけた目的地とは病院のことで、今週月曜日に主治医から「肺に白い影があるのですぐ病院に行ってほしい」と連絡をうけました。

ある男性とは祖母がずっとお世話になっていた病院のかかりつけ医のことです。

女性に突然怒り出すのは、おそらく認知症の症状の一つだと思いますが、明確な理由は不明です。

昨年11月末に入所した老健で暴言や利用者への迷惑行為が度重なり、精神病院へ入院となりました。

着衣着脱ができなくなってきたのは今年夏頃、完全にできなくなったのは今年秋頃で在宅から施設へ入所させる一つのきっかけとなりました。

5時間一緒にいただけでこれだけの事が起きるわけです。

普段、祖母をみている主治医、介護士、看護士など介護施設や病院の方々がいかに大変であることがお分かりいただけたと思います。

私が独身なことは忘れていても、子供がいないことは覚えているのは認知症の一つの特徴で、急に思い出すことがあります。

例えば、道中でずっと住んでいた場所は覚えていませんでしたが、20年前まで働いていた場所覚えていたのです。

これには本当にビックリしました。

少しでも認知症の人を在宅介護中や介護関係の方々はもちろん今後介護する方々へ何かしら参考になる部分があれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

祖母と病院にて 2019年3月7日

-介護

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