祖母と手を握る

新型コロナ時に介護うつ予防法を経験者が語る

私は30歳過ぎから6年間、祖母を在宅介護していました。 

在宅介護ののち、昨年(2019年)1月から、祖母は精神病院に入院しました。 

入院中の祖母に、私は週1回面会や急病で入院時など緊急対応を合わせると介護を合計で8年間経験中です。 

昼夜逆転で不規則な生活が続いたり、コロナ禍で不眠に陥ったり、孤独や不安に襲われたりといったストレスで「介護うつ」を発症する人が後を絶ちません。 

カイザー財団の最新の調査(3月25~30日実施)では、成人の45%が感染拡大で精神的な影響を受けたと回答しています。

3月中旬に行われた前回の調査から、12%増加し、そのうち19%が「大きな影響」だとしています。

また、「大阪府こころの健康総合センター」によりますと、新型コロナウイルスに関連した心の不調の相談件数は、3月は18件でしたが、4月は130件、5月には212件と急増。

私自身、実は10代後半から躁うつ病など20年持病を抱えています。 

毎週、私は病院へ通院しながら5種類の薬を飲み祖母を介護していますので、「介護うつ」にならないよう、自分なりに対策を練ってきました。 

そこで今回は、私の介護体験談とデータを交えながら介護うつにならないようにするための3つの対策をお伝えします。 

客観的かつ本音で話してくれる相談相手を見つけよう 

介護うつになりにくくするための秘けつの1つ目は、同じ思いを共有できる恋人、友達、仲間を一人でもつくることです。 

私のようなヤング(ミドル)ケアラーは、周囲から「結婚した」、「子どもが生まれた」、「家を買った」など報告されることもあります。 

その際、「私だけ社会から取り残されている」という強い不安や、「相談相手が欲しいけど誰もいない」と孤独になる人も少なくないでしょう。 

在宅介護当初は、私も周囲に同世代の介護経験者は誰もいませんでした。 

ただ、私が幸運だったのは、両親を15年以上在宅介護しながら2人の子どもを育てた元看護助手の彼女に出会えたことです。 

私は「祖母の在宅介護を6年間続けた」と偉そうに語っていますが、実は一度挫折しそうになったことがあります。 

祖母が自宅で転倒打撲し、2週間の緊急入院が必要になったときのことです。 

病院が祖母の食事、着替え、排泄などほぼすべて面倒をみてくれたのが逆効果となり、ADL(日常生活動作)が急低下。 

祖母は寝たきりに近く車椅子が必要な状態になり、要介護度が4に上がりました。 

私は「もう在宅ではみれない」と弱気になり、病院から介護老人保健施設(老健)の紹介をうけました。 

周囲の家族や友達からは「気の毒やけど仕方ないよ、施設に預けてしばらくゆっくりすれば」とアドバイスをうけました。 

ところが、彼女だけは「もう少し家でみてみない?ばあちゃんを施設に預けるのは少し早い気がして」と言いました。 

私は思わず「俺の身になってくれや、いきなり車椅子で寝たきりになってどうやって家でみろというんや」とイライラ。 

すると彼女は「私はね、父親と母親をみてきたけど、後悔が残ってるの。もっといろいろお世話できたんじゃないかなって」と涙を流しながら答えました。 

この彼女の言葉がきっかけで「よし、もう一度ばあちゃんを復活させてやる」と施設入所に傾いていた気持ちから一転、在宅介護を続けようと決心しました。 

「老人ホームに預ければ」という人はたくさんいますが、在宅介護を続けるためのアドバイスをして寄り添ってくれる人はなかなかいません。 

もし彼女がいなければ、祖母の在宅介護を6年間も続けられなかったでしょう。 

彼女は、家族以上に私と祖母の最大の理解者でいてくれています。 

自粛生活が解除されると、今度は先ほどの男性のように症状が落ち着いていた人たちが危険だと、アウルクリニック片上院長は言います。

「一時的なストレスが無くなったところで、また(社会活動が)始まることで、どっと(うつ病患者が)増えるかもしれないですね。今まで感染症が一番問題で、どう防ぐかという話だったんですけど、精神不調の人が今度は社会問題として出てくると思っています。」

参照https://news.yahoo.co.jp/articles/56ce35788afc4ac5722173ec0b030e946c0d6af9?page=1 【特集】「コロナうつ」自粛解除から日常へ戻る今が危険 “心の不調”相談件数も急増

1ヵ所だけでも常連の介護施設を確保しよう」 

介護うつにならないための秘けつの2つ目は、介護者が介護からまったく離れた環境で休息すること。 

休息のために1ヵ所常連の介護施設をつくりましょう。 

その際、本人が介護施設を気に入っていれば、多少の職員やケアの不満は我慢するのをおすすめします。 

祖母はお泊まりデイサービスの職員を気に入り、週2回お泊まり、週1回デイサービスと週3回ペースで約4年間利用しました。 

祖母のお迎えがしばしば遅れることや、祖母が不調で帰宅することがあること、施設の食事内容などに対して、若干の不満はありましたが我慢しました。 

祖母や私は施設職員とすっかり常連となって信頼関係が構築され、年末年始のほか、ゴールデンウイーク、夏休みなど大型連休、急病時、当日に電話してもOKしてくれることが多かったです。 

そのおかげで友達と飲みに行ったり、恋人と国内旅行へ行ったりと、プライベートの時間が過ごせました。 

もし、希望曜日に予約できなくてもキャンセル待ちをしている施設が多いので、希望曜日・時間を伝えておくと順番が回ってくるかもしれません。

現在、一部の介護施設でクラスターが発生し臨時休業しているところがありますので、注意してください。 

周囲で介護中の人をみると、希望日時を伝えておくと、偶然当日キャンセルが出てサービスを利用できたケースもあるようです。 

そのなかには、緊急性が高いということもあったために3泊4日みてもらえたケース人や、デイサービスを利用できた人もいました。 

在宅介護が限界ではないか検討しよう 

長期間の在宅介護で新型コロナが加わり、心身ともに限界に達して、在宅でみるのがかなり厳しくなる状況に遭遇すると思います。 

そこで、介護うつにならない3つ目の対策は「在宅介護の限界」を知ることです。 

私の拙い体験から限界を箇条書きにしてみました。 

このような症状がみられた場合、介護者の負担が増大しますので速やかに施設入所の検討をおすすめします。

  • トイレの仕方を忘れる 
  • 異食 
  • 徘徊 

※編集部注:施設入所の必要性の有無は、介護されている方それぞれで異なります。詳しくは担当のケアマネジャーにご相談ください。 

トイレの仕方を忘れる 

頻尿の人だと、夜間から早朝にかけて1晩10回以上様子をみながら排泄介助をする必要があるケースもあります。 

介助する側にとって、この負担は大きいです。 

異食 

電源コードをかじって火事を起こしかけたり、トイレットペーパーを食べようとしてのどをつまらせかけたりする可能性があります。 

こうなると、在宅介護をしている環境自体が、裏目になりかねません。 

この場合、介護者も目が離せず負担が大きくなります。 

徘徊 

突然、自宅を飛び出して行方不明になり、警察にお世話になったりすることがあります。 

また、大声を出して近所に迷惑をかけたりする可能性もあるので、昼夜問わず付き添いが必要になります。 

厚生労働省の調査報告書(※)で、「在宅介護を続けるうえで不安を感じていること」が調査・記載されています。 

それによると、不安の1位が「認知症状への対応」で41.5%、2位が「外出の付き添い・送迎等」で35.0%、3位が「夜間の排泄」で30.4%となっています(要介護3以上の方を介護する介護者の調査結果)。 

※「在宅介護実態調査の集計結果に基づく分析・考察の一例 ~第7期介護保険事業計画の策定に向けて~」 

やはり、在宅介護を続けるうえで、夜間に尿や便の対応が必要になることや、異食など認知症の進行が著しくなることが限界のサインではないでしょうか。 

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