認知症の祖母がお泊りデイサービスの職員に恋をしたワケ

お泊りデイサービスを目指して歩く祖母 認知症
お泊りデイサービスを目指して歩く祖母

新型コロナウイルス感染症で介護施設の一時閉鎖や面会の禁止が続いていますよね、一日も早い終息を祈るばかりです。 

さて私は、30歳過ぎから6年間、認知症の祖母を在宅介護しました。一昨年、祖母は認知症が進行し精神科病院へ入院中。そんな中で、祖母がお泊りデイサービスの職員さんに恋をしたことがありました。 

なぜそこまで祖母はお泊りデイサービスを気に入りイケメン職員さんに恋をしたのかお話します。 

ホッコリした、お泊りデイサービスの施設選びの参考になりましたらぜひSNSでリツイートやシェアをお願いできると幸いです。 

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「お泊りデイサービス以外を好まなかった祖母、そのワケ」 

在宅介護3年目のある日、祖母は尿路感染症を発症し3週間の入院を余儀なくされました。祖母は入院中、ADL(日常生活動作)が落ち、一時期車椅子生活が必要になり、要介護が2から4。これに伴い、介護サービスの1ヵ月の上限額が増えケアマネジャーからお泊りデイサービスの利用を勧められました。お泊まりデイサービスは20~30代男性中心のスタッフで、15人程の少人数施設。 

お泊りデイサービスから祖母の誕生日プレゼント
出典 日本経済新聞電子版 介護家族お助け「お泊まりデイ」 デイサービスを延長 https://style.nikkei.com/article/DGXKZO98249400Q6A310C1NZBP01/

けっして広いとはいえず一般的なショートステイに比べると、施設体制も十分とはいえません。たとえば、就寝時は布団に10人近い人数が横になって雑魚寝したり、お風呂は普通の家庭にあるものを使用していたり、介護スタッフも利用者数20人近くに対し5人ほど。 

祖母は他のショートステイも月に2回利用していましたが、そのたびに「二度と行きたくない」と嫌がっていました。ショートステイはお泊まりデイに比べて、施設も広く、食事や排泄の世話もしてもらえます。さらに、風呂やベッドなどは介護用のものが用意され、預ける家族の目線では、一見ショートステイのほうが安心できるように思えます。 

実際は、3食のご飯、入浴以外レクリエーションなどは短時間で、それほど活動的に過ごせるとは言い難く・・・。 

また、お泊まりデイとは別の施設でデイサービスを週1回利用しており、そこは、「小規模多機能型施設」といって全ての介護サービスを1箇所でうけられる事業所。 

そのため、「泊まる人(そこの施設に入居しながら、デイサービスにも通っている人)も多くて私はよそ者だね」と言うときがしばしばありました。 

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「お泊りデイサービスの職員に祖母が恋したワケとは」 

  一方で、お泊りデイサービスについては、「(スタッフの)男の子たちが優しいんだよね。いろいろゲームやカラオケできて楽しいし、落ち着くんだよ」と、家庭的な職員の対応の良さや、活動的な雰囲気を好んでいました。 

ある日、母親が私に「ばあちゃん(祖母)な、お泊りデイ行くときだけ念入りに化粧していくで。お兄さんたちに恋しているんちゃうの?」と聞いてきました。 

私は全然気がついていませんでしたが、言われてみれば時間ギリギリまで口紅を塗ったり、アイシャドウをしたり、服選びに時間がかかったりとオシャレ。 

私が「ばあちゃん(祖母)、もうお泊りデイ行く時間やから、それぐらいで化粧大丈夫」と笑います。すると、祖母は「もうちょっと化粧してええやないの」と言うのが、お泊りデイサービスへ行く前の私との日常の会話でした。 

その施設の職員は30代~40代ぐらいの男性が中心でイケメンが多く皆さん温かく優しい方ばかりで、祖母が口紅を忘れたときのエピソードが忘れられません。 

私はイケメン職員に「失礼しました、口紅入れるのを忘れちゃって今からもっていきます」と伝えました。私の電話にイケメン職員は「わざわざ来ていただくのも大変なので、今から車で取りに行きます」と。 

これだけでも十分ありがたいのですが、イケメン職員はなんと一緒に祖母を車に乗せて連れてきたのです。イケメン職員は「シンゴさんに会いたい、会いたいいうてしょうがなくてじゃあ一緒に行こかというノリになりまして」と苦笑い。祖母がイケメン職員に恋をするワケがわかりました。 

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「徘徊をした時も目指した先はお泊りデイサービス」 

 さらに、ある日のこと、突然朝方に玄関のドアノブをガチャガチャガチャする音が聞こえたので、見にいくと祖母が物凄い鬼の形相で「これなんで開かないの?外に出たいの」と出かけようとしています。 

私が「ばあちゃん、今日施設行くのはお休みだから家でゆっくりしてよ。後で散歩に一緒に行こうね」と私が言うのにも聞く耳を全くもたない。徘徊を止めることは不可能だと思い、祖母と一緒に外に行くことにしました。 

 祖母は体重が15キロ程増加し、140センチ少しに64キロあり、足はむくみがひどく、かろうじて片杖でゆっくり歩行できる程度。しかし、この時は普段の歩行速度からすると信じられないぐらい速いスピードで歩き始めました。 

 以前、ケアマネジャーに「 徘徊の時は考えられないほど早く歩いて行かれることが多いんです。何キロも先で発見されたケースも少なくありません」と言われたことを思い出しました。祖母に「ばあちゃん、どこに行きたいの?」と聞くと、「あそこの角を右に曲がれば、お兄さんやお姉さん達がいっぱいいるところに行くんだよ」と言います。 

 また昔のことを思い出しているのかなと思いながら、付き添って歩いていると「もうすぐすればお寺さんに着くのよ、この角を左に曲がったらね」と祖母。 

 お寺さんというのは、先日書いたお泊りデイサービスの事(※)。建物が寺に似ているので祖母は普段からそう呼んでいます。祖母はお泊まりデイサービスを目的地にして歩いていました。歩くこと15分ぐらい、国道に出ました。 

「あの大きな坂を上にのぼるとお寺さんに着くの」と祖母。お泊まりデイサービスへ向かう道はあっていました。 

 私は、30才過ぎから祖母の在宅介護を始め、6年が経過した今、それなりにちゃんと介護してきたつもりです。しかし、祖母が、自宅ではなくお泊まりデイに行くことを目指して徘徊しているという事実は複雑な心境でした。 

 そんなにお泊まりデイが好きなのか…。 

 しかし、イライラせず祖母の気持ちを理解することが大切です。 

 祖母に「ばあちゃん、すごいなあ。よく覚えてるな」と言うと「そうでしょ?よく通っているからね、当然ですよ」と笑顔で答えます。 

 さらに、祖母は郵便局の看板をみつけ「私がね、昔働いていたところだからちょっと行ってみようかいな」と言い出しました。 

 私は中に入り、郵便局の 職員の方に「祖母が徘徊で来てしまいまして」と事情を説明。職員の方が「ゆっくりしていってくださいね」と笑顔で親切に対応してくださったことに祖母は満足そうな表情で「私ね、昔ここで働いていたのよ、窓口でいろいろなお客さんがいてね」と答えました。「このタイミングだ」と思った私は、「じゃあ、ばあちゃん家に帰ろうか」と言うと納得したので、タクシーを呼んで自宅まで連れて帰りました。 

祖母は、お泊りデイサービスの職員さんに会いたくてしょうがなかったのです。それは、ただイケメンだという理由だけではなく、職員さんが祖母に寄り添ってくれたからでしょう。 

きっと私といるより居心地がよかったのかもしれませんね。家族側からみても、仕事や(家族の)体調不良などでの緊急時でも、デイサービスや宿泊をおおむね受け入れてくれるうえ、祖母も嫌がることなく行ってくれるので、大変助かりました。 

日本政策金融公庫総合研究所が調査した「介護者からみた介護サービスの利用状況によると、「利用してみたい」保険外サービスは「お泊まりデイサービス」が35.5%で最も多いのです。 

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