【経験者が語る】若年介護者が施設職員にお願いしたい3つの対応(日総研認知症ケア2021年夏号連載)

ケアラー関連

読者の皆様、こんばんは。介護作家・メディア評論家・介護支援家などで活動中の奥村シンゴです。

日総研認知症ケア2021年夏号に私の連載記事が7ページ掲載されていますので、一部を抜粋しご紹介させていただきます。

日総研認知症ケア2021年夏号連載

最近、「ヤングケアラー」や「若者ケアラー」という言葉をテレビ・新聞などで耳にする機会が増えたのではないでしょうか。「ヤングケアラー」は、家事・感情面のサポート・家族の世話をする18歳未満の子ども」、「若者ケアラー」は、「18歳~おおむね30歳代までのケアラーを想定し、ケア責任がより重くなる場合がある」としています。厚生労働省は、全国の「ヤングケアラー」の実態調査を進め、中学2年の5.7%、高校2年の4.1%が家族の世話をしていると回答。うち高2でほぼ毎日世話するのが47.6%、7時間以上も1割を超す結果となりました。

これは、あくまでも厚生労働省・文部科学省・日本ケアラー連盟が推奨する年代であり、日本で明確な定義は決まっていません。

総務省の2017年の 就業構造基本調査によると、家族を介護する15~39歳の人は、54万人で5年前から約3万5000人増加

最近、高齢者施設の人とヤングケアラーや若者ケアラーの話をしていると、「そういえば、ケアラーさんの対応は考えていなかったし、どう接すればいいか難しい」と仰っていました。

そこで、今後増加する「ヤングケアラー」や「若者ケアラー」について、当事者として高齢者施設の職員の皆様へ3つ提案させていただきます。

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「学校・お仕事はお休みですか?と聞くのは信頼関係を築いてからにしてほしい」

まず、若年介護が起きる背景や原因を簡単に説明します。

「ヤングケアラー」や「若者ケアラー」は、親、祖父母、きょうだい、他の親族が病気や障がいを患うなどして、子供や若者がケアをするケースです。

我が家の場合、なぜ私が一人で介護をしたのか2つ原因がありました。

  1. 「家族関係と私の祖母への恩返し」

母子家庭で母親が脳梗塞と同時に祖母が認知症を発症し、突然ダブル介護が必要になりました。

私の弟と妹は、既婚者、正社員、子供がいるため協力するのが難しく、祖母への想いが大きくありませんでした。

一方で、私だけが祖母にかわいがってもらい、洋服・おもちゃを一番に買ってもらったり、お小遣いを多くもらったり、大学へ進学させてもらったりしました。

ですので、私は、「一日でも祖母と一緒に過ごし少しでも恩返ししたい」と思ったのです。

参照 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/83364

2、「経済的な事情」

祖母は、20歳からNTTに定年まで勤め、70歳過ぎまで嘱託職員で働き、私たちの家計を支えました。

しかしながら、祖母は、お金遣いが荒く年金支給時すぐ高級な洋服を次々と購入し、気がつけば固定資産税や住民税など税金250万程の借金しましたので、「施設に預ける」余裕がありませんでした。

「埼玉県ケアラー支援計画のための実態調査」で、学校生活への影響を調べたところ、影響なしが41.9%と最も多かったものの、「ケアについて話せる人がいなく孤独を感じる」が19.1%、「勉強時間が十分にとれていない」が10.2%いました。

また、「若者ケアラー」について、季刊家計経済の調査では、30代は32万79000人で無業者は29万人以上もいます。

そのため、進学できず不登校になったり、正社員に就職できなかったり、結婚できなかったり人生で様々なハンディキャップを背負っている可能性があります。

これらの調査結果から高齢者施設の職員さんは若年介護者と接する場合、不登校気味で勉強が十分にできていなかったり、仕事をしていなかったりするケースを頭の片隅に入れてください。

他方、周囲の先生や友達などに相談できる相手がおらず孤立しているケアラーが少なくありません。

ですので、要介護者の世話で精一杯な中恐れ入りますが、少しでもケアラーの存在を気にかけていただけると嬉しいです。

例えば、デイサービスが終わり本人を家族の元へ戻る時に、玄関先で「今日、玉入れゲームで一番になり喜んだのですよ」などおもしろエピソードをふり続けてみてはいかがでしょうか。

最初は心を開かないケアラーがいると思いますが、人生の様々な事を犠牲にしてケアをする最愛の家族の話に不快な思いをする人は少ないでしょう。

そうやって少しずつ信頼関係を築いていけば、学校、仕事、プライベートと色々抱えた悩みを徐々に打ち明けてくると思います。

「経済的困窮ヤング・若者ケアラー一時入居金や敷金の割引や分割制度」

先日、母子家庭で高校生から1人で介護をしている18歳の女子大生と話をする機会がありました。

その大学生は、私に「毎月、介護サービスにお金が結構かかり、親の貯金がなくて毎日の生活でいっぱい。友達には正直にお金がないねんと話をして理解してくれる子だけと付き合っています。でもね、不思議と後ろ向きな気持ちにはならない。この経験を活かしてやろうぐらいに思っています(笑)」と話しました。

次に、元ヤングケアラーで12歳~18歳まで6年間1人で在宅介護をした女性に話を聞きました。

続きは、『日総研認知症ケア2021年夏号』に記載してありますので、https://www.nissoken.com/sales/z_bk_form.html からお買い求めの上、お読みいただければ幸いです。

また、『おばあちゃんは、ぼくが介護します。』(株式会社法研)を昨年12月に出版し、紀伊国屋・ジュンク堂など全国の書店やアマゾン・楽天などネットで発売中。

本誌をはじめ読売新聞・共同通信・ヤフーなど多数のメディアに紹介、ジュンク堂書店ランキング1位、映画『痛くない死に方』でおなじみ長尾クリニック院長長尾和宏先生などが推薦、ぜひお読みください。https://www.amazon.co.jp/dp/4865138218/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_1VSP9H3VVE9KTQ3SRFFX

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