デイサービス9割など介護崩壊危機、国と介護者の対策を孫介護2190日の筆者が考察

日総研認知症ケア連載2年目

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介護崩壊の危機が予想以上に早く迫っている印象をもった。 

現在909の介護サービス事業所が休業中の他NHKによると、「全国介護事業者連盟」は今月12日までの1週間、1800余りの介護事業所に新型コロナウイルスの経営への影響を調査。

デイサービス事業所の90%余り、ショートステイ事業所の76%が「影響を受けている」と回答した。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200517/k10012433811000.html

このような中、加藤厚生労働大臣は持続化給付金の他に介護現場に危険手当などの検討しているというが、いまだ実現に至っていない。

厚労省や政府に期待一日も早い援助はもちろん、介護者も万が一に備え対策が必要になる。

そこで、介護者が今できる対策を体験談とデータと共に考察していく。 

「危険手当支給検討も期待薄」 

「全国介護事業者連盟」のアンケートでは、デイサービスが91%、ショートステイが76%、訪問介護が47%、有料老人ホームが37%、特別養護老人ホームが17%、グループホームが13%。 

NHKニュース7 5/18より 

介護施設の経営難は日帰りで入浴、食事、レクリエーション、リハビリをうけるデイサービスと短期間介護施設に宿泊するショートステイが高い。 

一方で、有料老人ホームや特別養護老人ホームなど洗濯入居施設が低い傾向が明らかになった。 

介護経営難の原因は利用者の減少に伴う売り上げ減少、衛生用品などの価格高騰による経費の増加が多く、資金繰り悪化の声も聞かれるという。 

知人の介護士は「衛生用品が高くなりマスクだけで月10万単位。消毒用品も高く手に入らない。第二、第三波はどう乗り切ればいいか」と不安を口にする。 

こういった介護現場がひっ迫する中、国や政府はいまだ介護経営者や介護職員へ現金でバックアップできていない。 

先日、保健所を取材した際、担当者が「現時点で厚生労働省からガイドラインが示されず、問い合わせが急増し対応に苦慮しています。一日も早い対策を打ち出していただきたい」と話していた。 

介護職員への危険手当について現在検討はされているが、期待薄の内容になる可能性が濃厚だ。

厚労省は、危険手当の具体的な支給要件を新型コロナ感染者をケアする施設・事業所一部に上限額を決めて支給する予定だという。 

加藤勝信厚労相は厚労委で「声をしっかり承り対応したい」とし、第二次補正予算案に盛り込む可能性を示唆。 

さらに、野党は特別手当の支給、実際に感染した場合の補償、介護報酬の特別加算や補助金支給やPCR検査をスムーズに受けられる体制構築を要求した。

ここにきてようやく今週から国会で議論されることになりそうだ。

要介護1の介護者は在宅介護をベースに」 

介護現場を守るために国や政府の対策と共に必要なのは利用者家族の協力が不可欠だ。 

厚生労働省によれば https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/service17/dl/gaikyo.pdf 

介護サービスの要介護度別利用者の割合は、約35%が要介護1と比較的軽症者が利用している。

厚生労働省より引用
介護サービス名 要介護1 
訪問介護 31.0% 
通所介護 36.1% 
通所リハビリステーション 33.1% 

内訳は介護サービスで通所介護(36.1%)、次いで通所リハビリステーション(33.1%)、訪問介護が(31.0%)。 

※通所介護・・・デイサービスで入浴、昼食、リハビリ、レクリエーションを介助 

※訪問介護・・・後述しますが、食事、入浴、トイレの移動、オムツ交換、着替えなどを本人の自宅で介助。 

※通所リハビリステーション・・・デイサービスと介護サービスに大きな違いはありませんがリハビリを中心に身体機能の維持や回復を図る施設である。 

要介護認定は要支援1~要介護5まで7段階あり、訪問調査員が本人に心身の状況を色々質問した結果と主治医の意見書で要介護度が決まる。 

要介護1は「片杖歩行や身だしなみなど日常生活や身の回りなど何らかの介助が必要で排泄・食事などは自立可能な人」が対象。 

これでいうと、要介護1の人は自宅や外出する際は介助があればより安心で、尿や便や食事は一人で食べられる人。 

日中であれば一人で自宅にいてもさほど問題ないレベルといえるだろう。 

ただ、1日8時間週2回デイサービスを利用していた本人や家族が突然全ての時間を在宅介護にシフトするのは困難。 

デイサービス週2回を週1回の利用に減らしたり、ヘルパーなど短時間の介護サービスを利用し在宅介護の時間を増やす努力が望まれる。 

「協力者がいれば在宅介護、いなければ施設利用」 

本人の要介護度が低くても、介護の協力者がいる人といない人で介護サービスの利用を分けるべきだと考える。 

主に4つのケースが考えられるので、まとめてみた。 

①主介護者しかいない場合→介護サービスを。 

②主介護者以外に協力者が複数いる→交代で在宅介護に協力を。 

③主介護者以外に協力者が共働き→職場とテレワークなど調整の上、調整可能なら在宅、不可能なら介護サービス利用。 

④主介護者以外に協力者がいるが産休や病気→介護サービス利用を。 

①の主介護者しか介護者がいない場合は、仕事をする、しないに関わらず介護サービスの利用をオススメ。 

筆者はほぼ一人で認知症の祖母を介護したが、一日中一緒にいるとメンタルを崩しかねない。 

例えば、認知症だと要介護1でも体はしっかりしているがボケの進行過程の中で財産が管理できなくなる場合がある。 

祖母の場合、要介護1で一日で年金を使いきったり、財布を喫茶店に忘れたりした。

ケアマネジャーから「筆者が管理して下さい」と言われ管理をはじめるものの、本人は「自分のお金を使われた、返せ」とほぼ一日中怒る(物盗られ妄想)。

参照 https://toratachan.site/zaitakukaigono-genkai/ 

このようにシングル介護は過酷なため、極力人の手を借りましょう。 

②日頃、身内の介護に携わらない人に「介護手伝って」と言っても、簡単に「はい、わかった」とはならないのが大半でしょう。 

とはいえ、今は緊急時なので連絡を取り合い、家族の介護について話し合うのもいい機会。 

③の場合、職場に事情を説明し、介護休暇の有無や在宅勤務にシフトできないか相談しよう。 

もし、制度がなければ会社に休暇制度を働きかけるのもオススメだ。 

知人の会社は中小企業ですが、新型コロナで介護サービスが利用できなくなり特別休暇が創設された。

④協力者がいたとしても産休や病気で在宅介護でみるわけにいかないだろう。

知人の介護士は「コロナで多少赤字になってもやっぱり介護の仕事が好きなんです」こういう前向きな声は少なくない。 

国や政府と要介護が低く協力者がいる利用者家族のバックアップが介護施設を助ける一番の対策だろう。 

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