体験談 患者89万人急増、身体表現性障害の家族に必要な5つの対応 みんなの介護249回目連載

介護

皆さん、こんにちは。介護作家、若者介護サポートコミュニティ「よしてよせての会」代表、メディア評論家などとして活動中の奥村シンゴです。

私は、がんや精神疾患などを抱える母親と、認知症や壊死性軟部組織感染症などである祖母を30歳過ぎから介護して9年目になる若者ケアラーです。

皆さんは「身体表現性障がい」という精神疾患をご存知でしょうか。身体表現性障がいとは、「診察や検査をしても異常がないものの、原因不明の痛み・吐き気・腫れ・しびれなどの不安や苦痛があり、日常生活に影響を及ぼす」疾患です。

精神疾患患者数をまとめた「患者調査」によれば、身体表現性障害は、平成29年は83万3千人で平成20年の58万9千人から15.5%と急増しています。

これは、気分(感情)障害(躁うつ病を含む) 14.3%、アルツハイマー病5.2%、統合失調症,統合失調症型障害及び妄想性障害 2.5%と比べ精神疾患で一番の増加率で、新型コロナウイルス後更なる増加が予想されます。

患者白書

実は、母親が2年ほど前からこの症状で軽い腹痛を訴えるようになりました。昨年の秋頃からは痛みが酷くなり、頻繁に母に付き添って一緒にいる日が増えました。

そして、昨日、母親は、精神科病院に医療保護入院となりました。

そこで、今回は身体表現性障がいの介護で苦労したことや楽になるヒントをお話いたします。

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「昨年から原因不明の腹痛が続く」

昨年10月から、母親と私のドクターショッピング(いくつかの異なる病院を受診すること)が始まりました。まず、1件目の総合病院で胃カメラ検査・大腸内視鏡検査・血液検査・レントゲン・CTなどあらゆる検査をしました。しかし、すべて異常なし。それでも母親は、「お腹が痛い、痛くて歩くのも難しいねん」と訴え続けました。私は、知人の医療従事者のアドバイスを受け、さまざまな痛みの緩和を専門とするペインクリニックへ母親を連れて行きました。

ペインクリニックの主治医からは、「本来なら注射を打てば改善する可能性がありますが、お母さんは脳梗塞で抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を飲んでいるでしょ?注射自体、脳梗塞の薬との併用が禁止されているので、脳梗塞の薬をやめて注射を打つか、痛みを我慢するかの二択しかない」と言われました。

その後、3件目、4件目と病院をはしごしましたが、異常は見つかりませんでした。結局、母は1件目の総合病院で身体表現性障がいと診断されました。主治医から「腹痛の原因は慢性の便秘も関係しています。充分な食事や水分をとり、適度な運動をしてください」と告げられました。

筆者は、この診断結果をある程度予測していました。というのも、母親は昔からやせ型の体型で体重35~40キロを推移し、水分摂取をあまりせずに強い便秘薬を服用して便を出すのが習慣だったからです。

また、筆者が祖母を在宅介護していたとき、母親が少しだけ協力してくれた期間がありました。もともと筆者が介護した背景には、祖母と母親の不仲があります。

2年前、認知症が進行したために祖母は精神科病院へ入院しました。その直後から母親の軽い腹痛は始まっていました。母親は、親子ケンカをしながらも祖母の介護を手伝うことで、生活に張りを持たせていたのです。

さらに在宅介護が終わり、祖母や子どもと会う機会が激減してやることがなくなったのも、疾患を引き起こした一因だと思います。

精神疾患の母、体重31キロ、10ヶ月腹痛を訴えるも入院不可な謎

「精神疾患の方の介護でおすすめのリフレッシュ法」

精神疾患の親や祖父母などのケアをする場合、要介護認定をしても要介護度は低いケースが大半です。そうなると、介護サービスがほとんど使えないうえに、1日中本人と一緒に生活しなければなりません。そのため、介護者のストレスは大きなものです。

例えば、筆者の母親の場合、昼夜問わず「お腹の痛みが辛い、吐き気もする、もう死にたい」と連絡がきたり、身体表現性障がいなどのために検査入院をしたり、退院した直後に腹痛で病院へ行ってしまったりしています。

そのため、私も仕事やプライベートの予定がなかなか立てにくく、気が休まらない日々が続いていました。このような状況では、少しでもリラックスできる時間を持つことが大事です。

私の経験上、以下のことをおすすめいたします。

  • 気の置けない仲間(4人以下)に会い、愚痴を聞いてもらう
  • 一人になれる空間がある場合、スポーツや音楽ライブをテレビで観戦・鑑賞し、多少大きな声で感情を表現する

「身体表現性障がいの介護者に必要な5つの対策」

突然、「体のある部分が痛い」と言われるとビックリすると思いますが、介護者が一緒になって不安がっていては本人の動揺や混乱は大きくなるばかりです。

ですから、本人からどの部位を痛いのか、何が不安なのかを詳しくヒアリングしてください。私の母親は、「(下腹部を指さして)ここがな、腫れてるやろ、足がひきつられんねん」とよく訴えてきます。

当初は、母親が何度も同じことを言っていたので、私は「病院に行っても異常がなかったし、大丈夫」と答えていました。ただ、私の対応は、母親にとって冷たいものであり、相談しにくい環境をつくってしまっていたようです。

私は、母親が生活習慣を改めないことに矛盾を感じながらも、なるべく身体表現性障がいを理解するよう心がけ、次のような5つの対策をとりました。

1.毎日病気以外の話題で連絡。メールや電話で日常的にコンタクトをとる

元看護助手の彼女から「お節介で面倒臭く思われてもいいから連絡とるんだよ」とアドバイスを受けて、テレビ、野球、映画など普通の会話をしました。

続きは、https://www.minnanokaigo.com/news/kaigo-text/home-care/no249/ をご覧下さい。

合わせて、今、注目されているヤングケアラー(筆者はミドルケアラー)若者介護の経験から得たノウハウや解決のヒント、新型コロナ禍の介護者対策まで記載した著書『おばあちゃんは、ぼくが介護します。』(株式会社法研)全国の書店やアマゾンなどネットで発売中です。ジュンク堂書店1位獲得、読売新聞・朝日新聞・共同通信・ヤフーニュースなど多数で紹介。この機会に是非ご一読下さい。
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作家・メディア評論家 奥村シンゴ
認知症祖母、精神疾患母親を30代前半から介護し9年目、作家やメディア評論家、元放送業奥村シンゴのチャンネル。経験や取材等から悩み解決のヒントやリアルな実態を配信。チャンネル登録、高いいね大歓迎。 単著『おばあちゃんは、ぼくが介護します。』(株式会社法研) HP ツイッター @torata_t、Facebook 奥村...

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